シャープが開発したローカル5Gシステムとは?
“シャープはローカル5Gシステムを開発したそうです。システム設計から基地局・端末などの機器、設置、保守メンテナンスまでをワンストップで提供でき、2023年12月以降に受注販売を開始する予定となっています。ここではシャープが開発したローカル5Gシステムについてまとめてみましょう。
【ローカル5Gシステムとは?】
ローカル5Gシステムとは通信事業者ではない企業や自治体が、一部のエリアや建物・敷地内に専用の5Gネットワークを構築する方法のことです。運用するには無線局の免許を取得する必要があります。2019年に申請受付がスタートされ、2020年から実際に利用が開始されています。
通信事業者によって提供されるパブリック5Gは段階的に整備が進んでいる状況で都市部の整備は徐々に完了しているものの、地方においては使用できるエリアはどうしても限られてしまいます。一方ローカル5Gであれば、パブリック5Gがないエリアにおいても5G通信を利用することができるでしょう。
またパブリック5Gと違い、他のエリアで通信トラブルが起きた場合やネットワークが混在した場合にも影響を受けにくいです。さらに外部のネットワークから遮断された環境でデータを送受信できるので、セキュリティ面においても非常に優れています。
【SA方式を採用したローカル5Gシステム】
ローカル5Gシステムの基地局は、4.8~4.9GHzの周波数帯かつ5Gの特徴を実現するSA方式を採用しています。無線部と制御部がそれぞれ独立した分離型基地局となっているため、設置場所の状況に応じてシステムを柔軟に構築できるのが魅力です。また無線部は屋内用システム(Local5 G)と屋外用システム(Local5G)を用意しており、無線部1基につき最大128端末を接続することができます。
通信速度は屋内用・屋外用どちらも6Gbps(1基地局あたりDL1.7Gbps/UL290Mbps)です。またアンテナ出力は屋外用システムでEIRP最大約25W(内蔵アンテナ)、屋内用システムで1端子あたり最大約250mW(外付けアンテナ)となります。
【端末は2機種をラインナップ】
端末は以下の2種類をラインナップしています。
・据え置き型の「IDU(In Door Unit)」タイプ
・「ドングル」タイプ
据え置き型の「IDU(In Door Unit)」タイプでは、IDUを介してFA機器やカメラ、各種センサーなどの無線・優先でローカル5Gのネットワークに接続することで大容量のデータの高速伝送が可能となっています。
ドングルタイプはコンパクトな手のひらサイズであり、PCなどの通信機器と簡単にUSBで接続することが可能です。また防水・防塵性能もしっかりと備えているので、建設現場や工事現場など屋外での利用にも向いています。
“Samsung Galaxy Smartphone List